大人になるとまとまって、時間をとることが難しくなる。難しくなるというより億劫になる。初動が億劫になるのは、効率化を考えてしまうからではないかと感じる。初動のハードルをいかに低くするかというのが大切である。
先日、焼き芋をつくる準備をした。焼き芋を作る準備の前に、皿洗いや昼食を作っていたので、まだ作業があるのかと感じて、後回しにしようとした。しかし、とにかくやってみた。意外と短い時間でできた。9分間。芋を水で流して、アルミホイルで包んで、オーブンにセットするだけ。まだあるのか、と思った割には、動作としては少ない。初動で億劫だと感じるよりは、楽だった印象だ。
後回しにして時間を有効に使うチャンスを逃していることは、多々あるのではないだろうか。いわゆる天才の人たちは、このチャンスを逃さずに、物事に没頭しているのではないだろうか。億劫に思うタスクでも、初動を下げてひるまずに、やってみる。すぐに没頭する。これが短時間で学ぶメソッドであろう。
初動のハードルをいかに下げるのか。下記に方法をあげてみる。
- 身体を動かす
- その作業に意識を向ける。
- 一つ先の工程を意識したあとで、全体の工程を考える
身体を動かす
身体を動かすと自然にその作業に意識が向いて、億劫な気持ちが薄まる。頭だけで考えていると、その作業自体にうんざりしてしまうが、身体を動かすことによって、徐々に頭優先ではなく、行動に意識が向くようになる。
その作業に意識を向ける
作業一つ一つの行動に意識を向けると、雑念を振り払われる。雑念が振り払われると億劫な気持ちが薄まる。作業に対する「面倒くささ」を、作業の行動に目を向けることにより、打ち消していく。
一つ先の工程を意識した後で、全体の工程を考える
全体を先に考えると、その作業が嫌になる。まずは、今の作業と一つ先の作業に意識を向けて、億劫な気持ちを薄める。億劫な気持ちを静めてから、全体の工程を考えて、早く効率よく作業を実施するようにする。一つ先の作業に目を向けながら、全体を組み立てていくのは、パズルを解いていく感覚に似ている。億劫であった気持ちを、パズルを解いていく楽しみに上書きするように、作業を進めていく。そうするといつの間にか、作業をするのが楽しくなっている。
短時間で学ぶためには、初動で身体を動かし、行動に意識を向けていくことが大切になる。まずは行動と作業に意識を向けてから、次のステップを考えていく。一つ一つ作業をこなすうちに、全体に目を向けるようにして、作業を効率的に実施するように考えていく。まずは一つ目の作業を行動として始めることが重要である。