学ぶことも伝えることも、すべて人間の身体から発せられる。できる限り身体を使って学んでいくことが重要なのではないか。身体で学んだことは、忘れない。そして、後の体験とつながって、新しいことを生み出したり、より楽に生きることにつながっていく。
身体的に学ぶ。身体的に学ぶ方法の一つとして、ジェスチャーを利用することが考えられる。相手が何か伝えようとしているとき、目線、口の動き、手の動き、それらは伝えようとしている内容に合わせて、つぶさに動いている。その動きの微妙な変化を感じとり、そこから情報を得ようとする。言葉を聞いて理解するだけではなく、身体全体の動きから理解して記憶して、自分の問題として捉えることができるようになる。
ジェスチャーは、伝える方法としても利用できる。言葉では足らない説明を、腕の動きや目線で補う。身体全体を利用することで、雄弁に語っているように見せることが出来る。ジェスチャーを有効に使うことによって、より印象を与えることができ、正確に伝えることができるようになる。
学校の勉強でも、先生が身体的に教えてくれたら理解が深まるだろう。理科の実験はその典型だ。実際に身体を使ってやってみること。算数だと、図形をつくったり、重さや量を計って、単位毎に体感してもいいだろう。国語だと音読暗唱して喉に覚えさせることが大切だ。社会だと、実際にその場に行ってみる。生活や仕事に結びつく、身体で体感できる勉強が、人生に役立っていく。
椅子に座り、机に向かって学ぶより、身体全体を利用して学んでいく。その方が人間の学びとして合っている。脳は身体を自由自在に動かすためにある。身体を自由に動かせる人は頭の良い人だ。新しい発見へ向けて、身体的に学んでいく。そして、身体的に伝えていくことが重要になっていくだろう。