大人の学び 場所を決める

インプット

社会人になると学ぶ場所をどうすれば良いか迷う。一人暮らしだと、自分一人の空間なので、家の中で学びの空間を作れる。作った空間で、自分がいかに集中するか、ということになる。しかし、家はどちらかというと、リラックスする空間である。自分がいかに快適に過ごすかを優先する。そのため、自分が学ぶ体制を取れる場所を敢えて作ることはない。自分が学ぶ体制がとれていないために、いざ集中しようとしても、周りに誘惑に負けてしまう。自分次第で変えられるのだが、やはり場所を変えた方が集中できる、となる確率が高い。

家庭があると、そもそも自分個人の居場所がない場合が多い。子供部屋はあっても、自分の居場所は、リビングか寝室になる。「自分個人が集中して学ぶ」ということを家庭に持ち込まずに、家族と一緒にいるときは、一緒の時間を楽しむことが大切になる。なかなか自分だけの空間を持つことは、難しいだろう。

そういう場合は、第三の場所が必要になる。まず考えられるのは、図書館だ。図書館が自習室を用意していれば、そこを学ぶ場所として利用できる。図書館は静かな空間であり、学ぶ目的の人が集まる。学生も多く利用するので、自由席は満席であることが多いが、会社帰りに寄れる図書館があれば、利用しやすい。

喫茶店やファミレスで、学びの時間を取ることも可能だ。20分ほど時間がある場合、さっと席をとって集中することができる。しかし個人的には、BGMや周りの話が気になるので、あまり効果的ではない。一人暮らしの部屋と同じで、周りの誘惑に負けて、結局集中せずにボーッと考え事をしてしまう。

最近だと、貸出スペースも増えている。有料だが、自分の空間ができる。一人で集中したい場合には、良い空間である。ホテルの一室を借りて、自分の時間を確保するのも有効だ。きれいで整った空間。トイレ、風呂、食事、睡眠、すべてを満たした一室で、心行くまで集中して、自分の学びに没頭できるのは、すばらしい。

学ぶ場所を確保出来たら、そこに居たら集中できるようになると良い。習慣として取り入れて、自動的に集中できるようになると、学び初めにかかる時間を短縮できて、スムーズに学びを開始することができる。これを生活に組み込むことが大切だ。自分が学ぶ場所を、自分の生活の範囲の中で確保する。確保したら、その場所に行くことによって、自動的に集中できるようにする。自動的に集中して、学びの質と時間を上げる。それが、大人に必要な学び方となる。