アンソニー・ホロヴィッツ – Anthony Horowitz
元刑事ホーソーンとアンソニーのコンビによる、ミステリー小説。文芸フェスに招待されたアンソニーとホーソーン。ホーソーンが文芸フェスに参加したのはある目的があった。因縁の相手と、文芸フェスが開催された島で起きている出来事と、起きてしまった殺人事件。それぞれの人物が目的を持って行動する事が謎を呼び、深めていく。最後にホーソーンが殺人事件の真実を詳らかにするのが、どんでん返しで凄い。
アンソニーは、自分を相棒役にして事件解決に挑むが、ホーソーンから心を開いてもらえない、でも信頼がおける相棒として認められている役に仕立てているところが、心憎い。
ホーソーンは言う。「わたしの仕事は真実を見つけ出すことでね、それは今終えたところだ。その次にどうなるかは、わたしが関与することじゃない」。そこから先に興味はないと言い放つ冷静さが、事件を解決へと導く。そして、アンソニーは次の謎を受け取る。「ホーソーンに聞いてみろ」。アンソニーから読者へ、次回作への謎かけである。